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歯周病シリーズ⑤歯周病と「入院の長期化」

歯周病

お口が健康に保たれていない状態だと、入院期間が長くなってしまう可能性が高まることを皆さんは知っていましたか?

今回はお口がケアされていない状態、つまり歯周病によって健康的なお口の状態よりさらに細菌が存在する場合、入院日数にどう影響を与えるのかをご説明します。

歯周病と合併症

入院日数が延びる原因の一つとして、お口の中の細菌が手術や治療中にお口以外の部分にいってしまし、合併症を起こすことがあげられます。

例えば、全身麻酔による手術では口から気管チューブを挿入し酸素を送りますが、お口の中の細菌がそのチューブを通って肺に入り込み、肺炎や気管支炎などを起こす可能性があります。

さらには、誤嚥性肺炎や抗がん剤使用に対する口腔内感染症などもお口の中の細菌により起こる合併症の例です。

歯周病とは、プラークと呼ばれる細菌の塊によっておこる病気ですので、言い換えれば歯周病があるということはきちんとケアされた口腔内よりさらに多くの細菌が存在するということです。

つまり、歯周病があると合併症を起こす可能性が高くなり、結果的に入院日数が延びてしまいます。

普段から歯科を受診する大切さ

口腔ケアの中には、「日常的口腔ケア」と呼ばれる毎日皆さんが行うようなケアと、「専門的口腔ケア」と呼ばれる歯科医師や歯科衛生士などが専門的な機械や知識などを用いて行うケアの二種類があります。

入院中、自分でお口のケアができない方には通常医師や看護師がケアを行うと思いますが、歯科専門ではない場合や歯科により特別な指導を受けていない場合、これらの医師や看護師が行うケアは日常的口腔ケアと同じものになります。

しかし、同じ入院患者でも入院中に日常的口腔ケアを行うのと専門的口腔ケアを行うでは、専門的口腔ケアを行った患者さんのほうが入院日数は短くなることが分かっており、いかに専門的口腔ケアを受けることがよりお口や身体の状態を健康的に保てるかがわかります。

普段からご自身でしっかりとした口腔ケアを行うとともに、定期的に歯医者を受診して専門的な口腔ケアをうけ、常に健康的なお口の状態を保つことでいざといういうときに備えましょう。

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